慰謝料請求を迷っていた中で慰謝料を獲得したKさん

執筆者
Kさん
40代/女性
/専業主婦
相手
30代専業主婦
解決までの期間
約1年
慰謝料を増額
の解決事例
※実際の事例を題材としておりますが、事件の特定ができないようにイニシャル及び内容を編集しております。なお、あくまで参考例であり、事案によって解決内容は異なります。

サポート無 サポート有 利益
慰謝料  0 110万円  110万円

状況

Kさんは、ある日、夫から不貞をしていることを告げられました。

Kさんは夫と離婚をするつもりはなかったものの、夫の不貞相手(以下「相手方」と略記します。)からはきちんと事情を聞きたいと考えて、しばらくの間、相手方と直接会って話をしたり、電話で話をするなどしていました。

Kさんとしては、当時、慰謝料が欲しいというよりも、どうしてそういったことをしたのかなどの理由を知りたい一心で辛い状況でも真実を探ろうとしていました。

しかし、相手方からの対応は冷たいものでした。

そうした対応にKさんは大きなショックを受けました。

そもそも夫に不貞をされて深く傷ついていた中、相手方からもこうした対応を取られたため、Kさんは生きる気力を失うほどになり「うつ病」になりました。

そのため、相手方へ事情を確認する、慰謝料を請求するどころの話ではなくなり、まずは治療を優先させないといけない状況になりました。

そして、治療を継続しつつ、家庭生活を送る日々を開始してから2年以上が経過しました。

あるとき、Kさんは親との会話の中で、2年以上前の不貞のことをどう消化していくのかという話になりました。

Kさんとしては、今となってはという気持ちもあったのですが、親などからの説得もあり、このまま泣き寝入りをするべきではないという気持ちが芽生えました。

そこで、Kさんはまずは地元の法律事務所の弁護士に相談をしました。

そこでは、今回、見込まれる慰謝料金額と費用との兼ね合いで、経済的にはそれほどにはならないという内容の説明を受けました。

Kさんとしては、お金へのこだわりというよりも、自分がどうするのが正しいのかというところで悩んでいたため、その法律事務所の弁護士の説明には納得しつつも、消化不良のような状態でした。

そこで、Kさんはセカンドオピニオン的な意味合いも含めて、当事務所の弁護士に相談することにしました。

 

 

弁護士の関わり

弁護士は、Kさんからこれまでの事情を詳細に聞き取りました。

その上で、弁護士は本件の場合の慰謝料金額の見通しを伝えました。

また、Kさんの意向にも慎重に配慮しながら、様々な選択肢を提示して、それぞれのメリットやデメリットを説明しました。

Kさんは様々な選択肢のある中、最終的には、慰謝料請求訴訟をするという方針で進めていくことにして、弁護士に依頼をされました。

※通常、こういったケースではまずは示談交渉から始めていくことが多いのですが、本件では、Kさんが不貞の事実などを知ったときから既に2年10ヶ月ほどが経過しており、慰謝料の時効(3年間)の問題があったこともあり、訴訟から始めることにしました。

Kさんから依頼を受けた弁護士は、まずは住所の調査からはじめました。

というのも、Kさんが相手方と話などをしていたのは3年近く前であり、かつ、もしかすると相手方が離婚して、別の場所に居住している可能性もあったからです。

住所がわかったあと、弁護士は慰謝料請求訴訟(訴額:330万円)を提起しました。

慰謝料請求訴訟で双方が主張・立証を行う過程の中で、相手方の言い分が明らかになりました。

Kさんとしては相手方の言い分に、正直納得はいかなかったものの、Kさんの目的の1つ(相手方の言い分、どうしてそういったことになったのかを知りたい。)をある程度実現することができました。

訴訟経過の中で、和解協議の話になったこともありましたが、Kさんとしては、

「きちんと裁判所に判断をしてもらう形で決着をしたい」
「判決をもらうことにより、自分の中でこの件の心の整理をつけたい」

という思いが強くなり、訴訟を進めて判決をもらう方向でいくことになりました。

その後、尋問などを経て、最終的には、慰謝料などとして、相手方に110万円の慰謝料を支払いを命じる判決が出ました。

 

 

補足

本件のポイントについて解説します。

慰謝料を含めて、何を実現したいか

不貞をされた方は大きなショックを受け、絶望感や怒りに苛まれます。

当然、慰謝料を請求したい、謝罪してもらいたいという気持ちが出てくるかと思います。

また、本件のKさんのように、「何があったか、事実を知りたい。」「相手方の言い分を聞きたい。」という目的をお持ちの方もいます。

こうした場合には、慰謝料請求(示談交渉、訴訟など)をしつつ、相手方の言い分をきちんと確認するということが、不貞をされた被害者本人にとって意味のあることになるかもしれません。

また、訴訟になった場合で本件のKさんのように、

「判決をもらうことにより、自分の中でこの件の心の整理をつけたい」

というお気持ちになる方もいるかと思います。

不貞案件の解決にあたっては、どういった形でどういった解決を目指すのか、を考えて選択をしていくことになります。

慰謝料金額について

不貞があった場合の慰謝料金額については、「婚姻期間の長短」「子の有無」「不貞関係にあった期間・回数」「不貞の内容(悪質性など)」「配偶者との婚姻関係継続の有無」などの様々な要素を考慮して決められます。

そのため、おおよその相場はあるものの、個別のケースにより変容していくものです。

不貞慰謝料について、くわしくはこちらをご覧ください。

不貞慰謝料請求の問題については、当事務所の弁護士まで、お気軽にご相談ください。

 



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